歯科衛生士ブログ
「歯は再生しない」はウソ?
歯は一度削ると、元には戻らないものとして有名ですよね。実際、歯の一番外側を覆っているエナメル質は、再生することのない組織です。しかし、エナメル質の内側にある象牙質は、状況に応じて再生されるのです。
年を取ると増える象牙質
実は、象牙質はむしろ年を取るごとに増えていきます。専門的には「第二象牙質」と呼ばれ、生理的に作られていくものであり、決して異常なわけではありません。
歯を修復するために増える象牙質
外からの刺激から歯を守るために作られる象牙質もあります。これを「第三象牙質」や「修復象牙質」と呼びます。例えば、噛む力が強くて大きな負担が歯にかかっているような場合は、修復象牙質が生成され、歯髄炎などの防止に役立ちます。
初期のむし歯ならエナメル質も再生する?
発生して間もないむし歯は、歯の内部が少し溶けている状態です。表面にはまだ穴が開いていないので、歯を削る必要はありません。そこにフッ素を塗布すると、内部の溶けたエナメル質が修復(再石灰化)されます。これもまた一種の再生と考えることもできるかもしれませんね。
このように、歯質は再生することもありますので、異常を感じたらすぐに歯医者さんに診てもらいましょう!
子供のおやつの選び方
虫歯になりにくいおやつってあるの?
虫歯になりにくいおやつは、結論から言うとあります。特に、自分の子どもに食べさせるときには、出来る限り歯を守りながらおやつをあげたいですよね。
虫歯になりにくいおやつの条件としては、口の中ですぐ溶けること、歯にくっつきにくいこと、砂糖不使用であることなどが挙げられます。
虫歯になりにくいおやつとは
おせんべい、ナッツ類
食べ応えがあるため、噛む力が付くのが理由のひとつです。食べ物をよく噛むと、唾液が出やすくなります。唾液には虫歯菌を殺菌して流してくれる効果があり、おやつを食べながら虫歯予防をしてくれるのです。赤ちゃんは、3時間に1度ミルクを飲んで歯磨きをしなくても、よだれが多いため虫歯のリスクが低いです。
プリン、ゼリー
これらは意外だと思われる方も多いかと思います。しかし、砂糖が沢山あるイメージで、おやつとしてあげるのに戸惑っているママに朗報です。砂糖が使われていたとしても、歯にくっついたり、口の中に残留したりしなければ虫歯にはなりにくいのです。プリンやゼリーはツルっとしており、溶けやすいのがおやつとして良い理由です。
チーズ、無糖ヨーグルト
第一に、砂糖が使用されていないのが虫歯になりにくい理由です。また、生えたばかりの歯は未熟なため、カルシウムやリンなどを吸収して強く硬くなります。チーズやヨーグルトにはカルシウムが豊富に含まれていて、歯を強くしてくれるのです。
虫歯の自覚症状について
虫歯になるとどんな症状があるの?
虫歯は、慢性的に痛みがあることが多いのが特徴です。一日中痛みが続く、歯を叩くと頭の方まで響く感じがある、甘いものや熱いものが歯にしみるなどが挙げられます。
歯がしみたら絶対虫歯なの?
歯がしみた場合に、一番に虫歯を疑う方が多いかと思います。しかし、しみる理由は他に、知覚過敏や歯周病の場合もあります。虫歯との違いは、しみ方です。しみる時間が一時的、一瞬だけでキーンとするような一過性の痛みのときは知覚過敏や歯周病を疑いましょう。知覚過敏は健康的な歯にも起こります。季節の変わり目や温度差によってもしみることがあるので、どれくらいしみる時間が続いたかに注意して生活しましょう。逆に、上記でも説明したように慢性的にしみるのであれば虫歯の可能性が高いです。
虫歯の進行度合いと痛みの種類
C1:エナメル質の虫歯
冷たいものがしみることが特徴です。
C2:象牙質(ぞうげしつ)の虫歯
冷たいものや甘いものがしみて、時々痛みを感じます。
C3:歯髄(しずい)まで達した虫歯
熱いものがしみることが特徴です。
C4:歯根まで達した虫歯
神経まで虫歯になっているため、痛みなどを察知する神経が反応せず、逆に痛みを感じない場合が多いです。
大豆を食べて歯を強くしよう!
今回は歯と大豆の関係に注目してみたいと思います。
大豆は歯の健康に必要な栄養素が豊富
大豆には栄養素が豊富に含まれています。そして、特にカルシウム、タンパク質、マグネシウムの3つの栄養素が歯の健康に必要とされています。それはなぜでしょうか。
カルシウムとタンパク質
骨や歯は、タンパク質のひとつであるコラーゲンが土台となり、その隙間をカルシウムが埋めるように形成されます。つまりこれらは歯の主成分であり、とても重要です。
マグネシウム
カルシウムは、マグネシウムとのバランスが大切だと言われています。そのため、マグネシウムもしっかり摂取しなければなりません。
歯の話に限らず、大豆は栄養の豊富な食物です。節分の日には、年齢分しっかり食べておくと良いかもしれません。
親知らずは知恵の証!?
親知らずの由来
『日本国語大辞典 第二版(小学館)』において「親不知歯」は、「20〜25歳ごろに生えるので、昔は親と死別していることが多いところから、この名がある」と説明されています。
つまり、文字通り「親が知らない(見ない)歯 = 親知らず」なのですね。
英語では”wisdom tooth”
親知らずは英語で”wisdom tooth”と言います。”wisdom”は「知恵」という意味で、知恵のつく年頃に生えてくることに由来します。
日本でも、時に「智歯」や「知恵歯」と呼ばれるそうです。
親知らずについて
親知らず(親不知)とは、ヒトの歯の種類のひとつで、前歯から数えて8番目の位置にあるものです。多くの場合、10代後半から20代前半の時期に生えてきます。必ず上下左右の4本が揃うわけではなく、4人に1人程度の割合でまったく生えてこない人もいるそうです。
なぜ親知らずを抜くのか
現代人は顎が小さいので、スペースが足りないために親知らずが横向きに生えたり、傾いて生えたりしてしまうことがあります。これにより引き起こる以下のようなトラブルを防ぐため、親知らずを抜くことが多いです。
①虫歯や歯周病になる
親知らずは部分的に歯肉に埋まっている場合があります。また、歯ブラシが届きにくくいです。そのため不潔な状態になりやすく、虫歯や歯周病に繋がります。
②嚢胞(のうほう)ができる
レントゲンで、親知らずの周りに袋状の影が見えることがあります。これは嚢胞と呼ばれ、化膿や腫れの原因となります。
③ 周囲の歯に影響を及ぼす
親知らずの生える向きが悪いと、手前の歯を強い力で押し続け、かみ合わせが悪くなる等の悪影響を与えます。
親知らずを残しておくメリット
親知らずは歯のトラブルの原因となりますが、生えてきたからといってむやみに抜いてしまうのは、良い考えではありません。
親知らずを残しておくと、以下のようなメリットがあります。
・どこかの歯を抜歯した時に、親知らずを移植することができる
・手前の歯を入れ歯やインプラントにする際の支え(ブリッジ)にすることができる
親知らずが生えてきたら、いつでもお気軽にご相談ください。
抜けた歯を牛乳につけるのはなぜ?
何かのトラブルで、歯が抜け落ちてしまったとき「牛乳に浸ける」と良いという話を聞いたことがあるかと思います。なんだか突拍子もない話のように聞こえますが、そこにはきちんとした理由があるのです。
牛乳はお口の中の環境に近い?
抜け落ちた歯には「歯根膜(しこんまく)」という大切な組織が付着しています。この組織を生きた状態に保てれば、歯を元に戻せる可能性も高まるのです。そこで保存液として適しているのが牛乳なのです。牛乳はお口の中の環境に近く、手に入りやすいものであることから、歯が抜けた際には「牛乳に浸ける」という話が広まっているのです。
お口の中に入れておくのもアリ?
牛乳などの保存液が手に入らないときは、抜けた歯をお口の中にふくんでおきましょう。歯はそもそもお口の中に存在しているものなので、保存する場所としても適しているのです。もちろん、アメをなめまわすようにお口の中でゴロゴロいじくってはいけません。唇と前歯の間にある「口腔前庭(こうくうぜんてい)」と呼ばれる場所に入れておくのが一番です。そのうえで、歯医者さんに診てもらいましょう。
歯が抜けたら少しでも早く歯科を受診することが大切です!