医療法人晃仁会 フクロ歯科医院

診療時間9:00-18:00

木曜・日曜・祝日休診

0120-998-418

027-231-5320

もう一度知っておきたい「歯みがきの基本」

どうして歯を磨くの?
なぜ、歯をみがかなければいけないのか。
それは、歯に付着した生きた細菌の集まり「プラーク」を取り除くためです。
プラークは歯と同じような乳白色をしているため、注意してみがかないと、残ってしまいます。
しかも、プラークは水に溶けにくく、うがいしただけでは取り除くことができません。
歯にプラークが付いたままにしておくと、虫歯や歯周病の原因になります。
だから、歯みがきが大切なのです。
プラークが付きやすいのは「歯と歯の間」、「歯と歯肉の境目」、「かみ合わせの面」など。
これらの部位に、歯ブラシの毛先が届くように意識しましょう。
歯をみがく時には、歯ブラシの毛先を歯面(歯と歯肉の境目や、歯と歯の間)にきちんと当て、毛先が広がらない程度の軽い力でブラッシングします。
動かし方は、小刻みに。5〜10ミリ程度動かして、歯を1〜2本ずつみがくイメージで動かしましょう。
歯ブラシの持ち方には、しっかりにぎる持ち方(パームグリップ)と、えんぴつを持つような持ち方(ペングリップ)とがあります。
みがく場所に合わせて、持ちやすい持ち方でみがきましょう。
もし、歯をみがく時に力が入りすぎてしまう場合には、えんぴつを持つような持ち方で、毛先が広がらない程度の力加減を意識してみましょう。
歯みがきは、力を入れ過ぎず、小刻みにていねいに。
特に寝ている間は口の中の唾液(だえき)が少なくなり、ふだんよりも口の中をきれいにする力が落ちます。
だから、寝る前にはしっかり歯をみがいて、きれいな状態で寝るようにしましょうね。

意外と大切な「噛み合わせ」を知ろう

歯並びがきれいかどうか、歯そのものの白さは気にすることがあると思いますが、「噛み合わせ」を気にしたことはあるでしょうか。
今回は、自分でもチェックできる歯の噛み合わせについて学びましょう。
自分でもできる! 歯の噛み合わせチェック
自分の歯の噛み合わせが良いかどうかを気にしている…という方は、ひょっとしたら少ないかもしれません。
でも歯の噛み合わせが悪いと物を噛む力が低下したり、発音が悪くなったり、ほほや舌を噛んで口内炎ができやすくなることもあるのだとか。
噛み合わせをチェックするポイントは、全部で6つあるのだそうです。

①〈前後のバランス〉
上の歯が下の歯より2〜3ミリ外側に並んでいるか。
前歯だけでなく奥歯も、上の歯が下の歯より2〜3ミリ、外側に並んでいるのが良い状態です。
②〈左右のバランス〉
上下の前歯の真ん中が一致しているか。
上下のあごの骨や歯の噛み合わせがずれていると、食べ物をしっかり噛めなくなるだけでなく、顔を正面から見た時に、顔の下半分が曲がり、ゆがんで見えることがあるそうです。
➂〈上下の前歯の噛み合わせの深さ〉
上の前歯が下の前歯に2〜3ミリの高さで重なっているか。
下の前歯が1/3程度隠れる深さで重なっているのが理想的です。
上下の前歯が噛み合っていなかったり、逆に上の前歯と下の前歯の重なりが4ミリ以上ある場合は、理想的な状態とは言えません。
➃〈歯並びの状態〉
歯が横の歯と重ならずに並んでいるか、永久歯の歯と歯の間にすき間が空いていないか。
あごの骨の大きさと、歯の大きさのバランスが取れていないと、永久歯に生え換わる時にスペースが足りずに歯が重なってしまったり、歯並びがガタガタになることがあります。
⑤〈鼻呼吸ができているか〉
力を入れなくても自然に唇を閉じることができるか。
口呼吸が習慣になっていないか。
前に出ている上の前歯があったり、口元全体が前に出ていると、無自覚に口呼吸になっている場合があります。
自分の横顔を見た時、口元が出ていないかどうかチェックしましょう。
⑥〈口角の位置〉
口を閉じた時、左右の口角の高さは同じでしょうか。
鏡で自分の正面の顔を見て、左右それぞれ、目から唇の端までの距離を確認しましょう。
口角の高さがずれている場合、左右の噛み合わせがずれている可能性があります。

また、笑顔を作ってみて、その時の左右の口角の高さに違いがないかもチェックしてみましょう。

あなたは知ってますか? 口・歯にまつわる故事・熟語

切歯扼腕(せっしやくわん)
「切歯扼腕(せっしやくわん)」は、大昔にあった事件を基にしてできた言葉、いわゆる「故事成句」です。
そして、この言葉の基になったとされる事件は、なかなか衝撃的なものです。
秦の始皇帝暗殺を命じられた荊軻(けいか)という人物は、同じく秦の始皇帝を倒そうと考えている将軍・樊於期(はんおき)に計画を相談します。
すると樊於期は、自分の腕を強く握りしめ、「それこそ、私が日夜歯ぎしりして、待ち続けたことだ」と言うと、自ら自分の首を切り落としたのだそうです。
荊軻は、クーデターを起こそうとしていた樊於期の首を持ってきた、という触れ込みで秦の始皇帝に近付こうとしましたが、暗殺自体は失敗に終わったのだそうです。
自分の腕を強く握りしめることを「扼腕(やくわん)」、激しく歯ぎしりすることを「切歯」と言います。
樊於期が怒り・くやしさ・無念さなどの気持ちから、歯ぎしりをし腕を強く握り締めたことを受けて「切歯扼腕(せっしやくわん)」は非常にくやしがっているさまを表現する言葉になりました。

歯みがきの歴史を知ろう!

毎日お世話になる歯磨き粉。
今や、色々な色や味のものを選びたい放題ですよね。
そういえば、この歯磨き粉って、いつからあるのでしょうか。
今回はそんな歯磨き粉にまつわるお話です。
人類と歯痛の付き合いはいつ頃から?
歯磨き粉の基本的な役割は、歯を白くして口臭を消すこと。
この歯磨き粉、日本ではどうやら江戸時代あたりから製造・販売が盛んになったようです。
当時の歯みがき粉は陶土を水でこした上澄みの粒に香料を混ぜてつくられたものが多く、粒子は粗め。
歯のエナメル質が削られて、歯を磨くほどに脆くなる粗悪品もあったと言います。
現代と同じように、江戸時代にも様々な歯磨き粉が発売されました。
例えば、1625年に江戸の丁子屋喜左衛門が発売した「大明香薬」は、朝鮮伝来の製法を取り入れて売り出したもの。
当時の口中医(歯医者さん)の兼康祐悦が創業、現在も東京都文京区で商売を続ける「かねやす」からは「乳香散」という歯磨き粉が発売。
式亭三馬の滑稽本『浮世風呂』には「梅紅散」という商品名が登場しています。
歯みがき粉売りは江戸のエンターテイナー!?
江戸時代、歯磨き粉はどのように売られていたのか。
「歯みがき粉売り」という職業があったのだそうです。
引き出し付きの棚を肩にかけ、毎朝「おはよう、おはよう」と声をかけ路地を回り歩いたのです。
この「おはようの歯みがき粉売り」は、江戸末期には市中だけで数百人に上ったといわれます。
歯みがき粉売りは、江戸のちょっとした人気者だったようです。
「百眼米吉(ひゃくまなこのよねきち)江戸の花、梅勢散薬歯磨」とかけ声の威勢がよかった百眼米吉は、大恩寺前と書かれた箱と、目が描かれた半面がトレードマーク。
お寺の境内などでは、巧みな口上で人々の注目を引き、芸を見せて歯磨き粉を売る人たちもいました。
松井源水は浅草寺の界隈で独楽(こま)回しの曲芸を見せ、歯の薬と歯磨き粉を売っていました。
松井源左衛門や長井兵助は居合い抜きを見せて歯磨き粉を売るだけではなく、抜歯や入れ歯を作ることもしていたのだとか。
今で言うなら、歯磨き粉売りたちが自分たちでCMをしていたようなもの、なのかもしれませんね。

「親知らず」の意外と知らない豆知識

口の一番奥に生えてくる永久歯、「親知らず」。
一番多ければ上下左右に1本ずつ合計4本ありますが、人によっては4本ともない、あるいは1~3本ないこともあるそうです。
また、親知らずが歯ぐきに埋まったまま、生えてこないこともあるのだとか。
なぜ、親知らずと呼ばれるかと言うと、諸説あるようです。
例えば、乳児の歯の生え始めとは違い、親がこの歯の生え始めを知ることがないから。
あるいは、20~25歳ごろに生えるので、(平均寿命が今よりもずっと短かった頃は)昔は親と死別していることが多かったから、という説があるようです。
ちなみに英語では「wisdom tooth」と言い、物事の分別がつく年頃になってから生える歯だから、とされています。
親知らずが斜めに生えたり、途中までしか生えないと、歯ブラシで磨きにくくなり、虫歯になりやすいことがあります。
また、歯と歯ぐきの間にプラークや食べかすが溜まり、不衛生になり、炎症を起こすこともあると言います。
同じ理由で、口臭の原因になることも。
親知らずの抜歯にもいろいろな方法があるようですが、痛みを抑えるための手法・工夫が最近はなされてきているのだとか。
もし、親知らずが気になる・・・という時は、先生に相談してみましょうね!!

「プラーク」・「歯石」って何?

歯みがきのCMや、歯医者さんで聞く「プラーク」や「歯石」。
なんとなく、歯に良くないものなのかな…? というイメージはありますが、一体どんなものなのかご存じでしょうか?
今回は「プラーク」と「歯石」についてご紹介していきます。
【歯の垢】それがプラーク
プラークは、別名「歯垢(しこう)」とも言います。
漢字を見ると「歯に付いている垢」ということ。
この文字から何となくイメージができるかもしれませんが、プラークとは歯の表面に付着していた細菌のかたまりのこと。
食事の後、食べかすの中で細菌が増殖してプラークになります。
プラークは白色または黄白色をしているので目では見にくいのですが、舌でさわるとザラザラとした感触があります。
また、粘着性が強いため歯の表面にしっかりと付着し、うがいしたくらいでは取れないことも特徴です。
ちなみに、プラーク中には細菌が約600種類も存在しており、プラーク1mg当たりに細菌が約1~2億個存在すると言われています。
プラークと歯石って、何が違うの?
プラークは、歯みがきや口の中の清掃が十分になされていない歯の表面に形成されます。
歯以外にも清掃が不十分な入れ歯や、舌の表面などにも同様に付着します。
プラークが歯に付着するのを防ぐには、まずは歯みがき。
丁寧に歯を磨くことが大切です。
そして、歯と歯の間のケアも忘れずに。
さらに、自分のケアだけでは取り除けない汚れは、歯医者さんでクリーニングしてもらうことも大切です。
そして「歯石」とは、プラークが歯に長い間付着した状態で放っておき、石灰化して、石のようになったものを指します。
プラークは歯みがきをすれば取り除けますが、歯石になってしまうと、自分で取り除くのは難しくなります。
また、歯石があると、歯周病の原因にもなってしまうのだとか。
付着してしまった歯石は歯医者さんで除去してもらい、日々の歯みがきでプラークを取り除き、キレイな歯と口の中を維持するように心掛けましょう!

恵比寿様と大黒様が、口の中にいる?

「恵比寿歯」と「大黒天歯」。
これは、上の前歯2本に付けられた名前です。
前歯は、医学的に言うと「中切歯(ちゅうせっし)」と言います。
さらに、上あご側から生えている前歯は「上顎中切歯(じょうがくちゅうせっし)」と呼ばれています。
この「上顎中切歯」のうち、右側にある前歯が「恵比寿歯」、左側にあるのが「大黒天歯」です。
でも、どうして七福神のうち、恵比寿天と大黒天の名前が前歯に付けられたのか。
これは、江戸時代に民間で広がった二福神信仰がある、と言われています。
二福神とは、恵比寿様と大黒天様のことで、双方ともに商売繁盛をもたらす神様として、人気がありました。
この神様たちをお祀りする際には、右に恵比寿様、左に大黒天様を並べるというしきたりがありました。
これに由来して、私たちの前歯も、右が恵比寿歯、左が大黒天歯と名付けられたのです。
ちなみに、恵比寿歯、大黒天歯が欠けると、お金がこぼれていってしまうというジンクスも存在するのだとか。
歯は大切にしましょうね。