医療法人晃仁会 フクロ歯科医院

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お釈迦さまも歯みがきをすすめていた!

お坊さんも「歯が命」!?
紀元前5世紀ごろ、仏教を開いたお釈迦さま(ブッダ)の周りに多くの弟子たちが集まりました。
お釈迦さまは弟子たちに、自らの教えを説きました。
その中には、こんな内容があるのだそうです。
「その時、僧たちは歯木(しぼく)をかまず、口が臭かったので、釈迦は歯木を噛むことの5つの利益を説いた」。
「歯木」とは、細い棒の先端を噛んでブラシのようにして、歯と舌をみがく、いわば歯ブラシの原型のような道具です。
お釈迦さまは、弟子たちにこの「歯木」を使うことをすすめたのです。
お釈迦さまによれば、歯木を使うと「口臭がなくなる」、「食べ物の味が良くなる」、「口の中の熱をとる」、「痰をとる」、「目が良くなる」として、歯の手入れを弟子たちにすすめたのです。
古代インドの伝統医学「アーユルヴェーダ」では、歯と舌の汚れを取り除き、口の中を清潔にすることは健康維持の一つの方法だと考えていたそうです。
今も昔も、口の中をきれいにしておくことが健康の第一歩、という考え方は変わっていないのですね。

歯は鉄よりも硬い?!

硬さを表す単位「モース硬度」

物の硬さを量る単位として、硬さを10段階で表した「モース硬度」というものがあります。

モース硬度=ひっかいたときの傷の付きにくさ

です。

人間の歯の硬度は?

人間の歯をモース硬度で表すと「7」です。

身近なものを見ると、
モース硬度1は、チョーク。
モース硬度4は、鉄。
モース硬度10がダイヤモンド。

歯と同じモース硬度7にあたるのは、水晶です。

硬いものとして連想しやすい「鉄」のモース硬度が4ですので、いかに歯が硬くて傷が付きにくいのかがわかりますね。

硬い歯を削る時

この硬い歯を削るにはどうすれば良いでしょうか。

答えは簡単。歯よりも硬いものを使えば良いのです。

歯より硬いものといえばダイヤモンド。そう、歯を削る時にはダイヤモンドが使われます。

歯医者へ行くとキーンという高い音が苦手という方も少なくないと思いますが、これは、空気の力で羽を高速回転させる、エアタービンという機械の音です。このエアタービンにダイヤモンドを取り付けて歯を削っています。

硬い歯を削る時、エアタービンは1分間あたりおおよそ30万~50万回転します。だからあのような高い音が出てしまうのです。

また、歯を削る時に水を流していることに気付きませんか?高速で削ると熱が発生します。これを冷却するために、刃先に向かって水が出るようになっているのです。

歯を削るのって、けっこう大変なのですね。

硬いけれど、虫歯には気をつけて

鉄より硬い歯ですが、鉄が錆びてしまうのと同じように、しっかり手入れをしないと虫歯によって簡単に穴が開いてしまいます。

日ごろからしっかりとした手入れをし、健康な歯で快適な食生活を送りましょう!

恵比寿様と大黒様が、口の中にいる?

「恵比寿歯」と「大黒天歯」。
これは、上の前歯2本に付けられた名前です。
前歯は、医学的に言うと「中切歯(ちゅうせっし)」と言います。
さらに、上あご側から生えている前歯は「上顎中切歯(じょうがくちゅうせっし)」と呼ばれています。
この「上顎中切歯」のうち、右側にある前歯が「恵比寿歯」、左側にあるのが「大黒天歯」です。
でも、どうして七福神のうち、恵比寿天と大黒天の名前が前歯に付けられたのか。
これは、江戸時代に民間で広がった二福神信仰がある、と言われています。
二福神とは、恵比寿様と大黒天様のことで、双方ともに商売繁盛をもたらす神様として、人気がありました。
この神様たちをお祀りする際には、右に恵比寿様、左に大黒天様を並べるというしきたりがありました。
これに由来して、私たちの前歯も、右が恵比寿歯、左が大黒天歯と名付けられたのです。
ちなみに、恵比寿歯、大黒天歯が欠けると、お金がこぼれていってしまうというジンクスも存在するのだとか。
歯は大切にしましょうね。

「舌」は健康のバロメーター!?

皆さん、自分の「舌」をまじまじと観察したことがあるでしょうか。
普通は「歯磨きの時に、ちょっと見るかな…」という程度ではないかと思います。
今回は、「舌」を見ることで、自分の健康状態がわかっちゃうかも? というお話です。
舌から健康状態を知る
実は「舌」は、粘膜で覆われ、多くの血管が集まっているため、血液や体液の状態が反映されやすい部位。
そのため、東洋医学には、舌の色と形、舌の表面に付く白い苔のような「舌苔(ぜったい)」の付き方、舌裏の血管などを見て体調を知る「舌診(ぜっしん)」という診断方法があるのだとか。
健康な舌の特徴は、ピンク色で、白く薄い舌苔がかかっていること。
「舌苔は取った方がいい」と思っている方もいるかもしれませんが、取りすぎると舌が傷付いてしまいます。
舌苔には舌の粘膜を保護する役割もあるので、適度に取るようにしましょう。
健康な舌の場合、舌の裏の静脈の太さが2.5~2.7ミリ以下になっています。
黒ずんで浮き出ていたり、左右で血管の太さが違う場合は、循環がうまく行っていない可能性大です。
不健康な舌の状態って…?
では、不健康な舌の状態とは、どんなものなのでしょうか。
まずは「舌苔が黄色い」、「舌が赤い」、「舌苔が少ない」、「舌の表面に亀裂がある」…。
こういった症状がある場合は水分不足かもしれません。
こまめに水分補給し、脂っこいものや揚げ物は控え目にするのがオススメなのだとか。
次に「舌に紫暗色の斑点がある」、「舌の裏にある血管が太く目立つ」。
これは血管が滞った状態。
ぬるめのお風呂に入ったり、半身浴をして体内の血流を良くするとよいようです。
「舌が白く、形が変化している」、「舌苔が湿っている」、こういった方はちょっと元気が不足しているかもしれません。
弱った体力と気力を回復させるためには、質のよい睡眠が大切。
サバなどの青魚を食べるのもいいでしょう。
「舌がピンク色で腫れぼったい」、「舌の縁に歯形がついている」、こんな方は、栄養が偏っていたり、胃腸が弱っている可能性があります。
できるだけ温かい物をとり、胃腸を休ませましょう。
いかがでしたか。
あまり見ることのない自分の舌を観察することで、自分の健康状態を意識してみませんか?

二次カリエスについて

「⼆次カリエス」というのは聞き慣れない⾔葉かもしれません。しかし、実はかなり⾝近なものです。詳しく⾒ていきましょう。
まず、「カリエス(caries)」は専⾨⽤語で⾍⻭のことです。⻭科検診のときに、⾍⻭だと「C」と⾔われますよね。それは、カリエスの頭⽂字をとっているのです。
そして「⼆次カリエス」は、⼀度治療した⾍⻭の周囲に再びできてしまった⾍⻭、という意味になります。
銀⻭の下が痛む場合は要注意
⾍⻭を治療してしばらくした後、被せた銀⻭の下が痛くなってきた経験はないでしょうか。
これは⼆次カリエスの典型的な症状です。⼆次カリエスを放置すると、抜⻭が必要になることもあるので、注意が必要です。
なぜ治療した⻭が⾍⻭になるのか
原因1. 銀⻭が錆びる
⼝の中は、酸性やアルカリ性の変化や温度の変化が激しい、過酷な環境です。そのため銀⻭が錆びてしまうことは珍しくありません。錆びて劣化した銀⻭と⻭の隙間に、⾍⻭が発⽣します。
錆びることへの対策として、⾦⻭を使⽤したり、⾦属以外の素材を使⽤する⽅法もあります。
原因2. 接着剤のセメントが溶ける
銀⻭はセメントによって⻭に固定されますが、それが溶けて隙間ができ、⾍⻭になることもあります。
原因3. ⻭磨きが不⼗分
錆びたりセメントが溶けたりしなくても、銀⻭と⻭の境⽬にはわずかな隙間があります。⻭のケアが不⼗分だと、そこからも⾍⻭が発⽣します。
特に隣り合う⻭との隙間には⻭垢が溜まりやすいので、⻭ブラシや⻭間ブラシを駆使して丁寧にケアするようにしましょう。
銀⻭が痛くなる他の原因
⾍⻭でなくても、銀⻭が痛むことはあります。例えば以下のような場合です。
・⻭ぎしりをする
・噛み合わせが強い
・装着した銀⻭の⾼さが合っていない
この場合も、⻭に負担がかかっていることに間違いはないので、⼀度⻭科医に相談してみると良いでしょう。

 

定期検診を⼤切に
⾦属はレントゲンを通さないので、銀⻭の内部を詳しく⾒ることはできません。また、⾃分で知覚過敏と判断して⾒過ごしてしまうこともあります。
このように銀⻭の下の⾍⻭は⾮常に⾒つけにくいため、⼩さな違和感を⾒逃さないよう、定期検診を怠らないようにしましょう。

「プラーク」・「歯石」って何?

歯みがきのCMや、歯医者さんで聞く「プラーク」や「歯石」。
なんとなく、歯に良くないものなのかな…? というイメージはありますが、一体どんなものなのかご存じでしょうか?
今回は「プラーク」と「歯石」についてご紹介していきます。
【歯の垢】それがプラーク
プラークは、別名「歯垢(しこう)」とも言います。
漢字を見ると「歯に付いている垢」ということ。
この文字から何となくイメージができるかもしれませんが、プラークとは歯の表面に付着していた細菌のかたまりのこと。
食事の後、食べかすの中で細菌が増殖してプラークになります。
プラークは白色または黄白色をしているので目では見にくいのですが、舌でさわるとザラザラとした感触があります。
また、粘着性が強いため歯の表面にしっかりと付着し、うがいしたくらいでは取れないことも特徴です。
ちなみに、プラーク中には細菌が約600種類も存在しており、プラーク1mg当たりに細菌が約1~2億個存在すると言われています。
プラークと歯石って、何が違うの?
プラークは、歯みがきや口の中の清掃が十分になされていない歯の表面に形成されます。
歯以外にも清掃が不十分な入れ歯や、舌の表面などにも同様に付着します。
プラークが歯に付着するのを防ぐには、まずは歯みがき。
丁寧に歯を磨くことが大切です。
そして、歯と歯の間のケアも忘れずに。
さらに、自分のケアだけでは取り除けない汚れは、歯医者さんでクリーニングしてもらうことも大切です。
そして「歯石」とは、プラークが歯に長い間付着した状態で放っておき、石灰化して、石のようになったものを指します。
プラークは歯みがきをすれば取り除けますが、歯石になってしまうと、自分で取り除くのは難しくなります。
また、歯石があると、歯周病の原因にもなってしまうのだとか。
付着してしまった歯石は歯医者さんで除去してもらい、日々の歯みがきでプラークを取り除き、キレイな歯と口の中を維持するように心掛けましょう!

最古の入れ歯

⼊れ⻭の起源を知っていますか?
⼊れ⻭は、昔から当たり前のように使われています。
⼈々の⽣活を⽀え続けてきた⼊れ⻭は、いったいいつから⽇本にあったのでしょうか。
歴史の⻑い⽇本の⼊れ⻭
⽇本の⼊れ⻭の歴史は、実はヨーロッパより200年も早く始まっています。
16世紀半ばには、ツゲの⽊などを彫刻して仕上げた「⽊床義⻭(もくしょうぎし)」が実⽤化されていました。
この職⼈芸的な⽊床義⻭は、その後明治時代まで⽤いられます。
最初は仏師の⽚⼿間の仕事から始まりましたが、江⼾時代には「⼊れ⻭師」と呼ばれる専⾨職業として定着しました。
⾷事をしても落ちないよう、上顎の粘膜に吸い付いて保持するような仕組みになっていますが、この仕組は現在も使われており、⼿先の器⽤な⽇本⼈の技術の⾼さがうかがわれます。
現存している最古の⼊れ⻭
現存している最古の総⼊れ⻭は、和歌⼭市の願成寺を開⼭した中岡テイ、通称「仏姫」と呼ばれる⼥性のものです。
1538(天⽂7)年に76歳で死去しているので、およそ500年前には⼊れ⻭が普及していたことがわかります。
ちなみに、この⼊れ⻭にはお⻭⿊が施されていたことが、X線解析と⾚外線分析により判明しています。
当時の⼊れ⻭の作り⽅
⽊床義⻭の材料には、割れにくく肌触りの良いツゲが⼀番とされ、中でも伊⾖七島のホンツゲが最⾼級品とされていました。
まずはそのツゲの⽊を輪切りにし、24時間煮てから⽔中に保存します。それを彫刻して⼊れ⻭の形に仕上げます。
また、ろう⽯や動物の⾻、象⽛、⼈間の抜けた⻭などを三味線の⽷で固定して、前⻭の代わりにしていました。
作り始める前には蜜蝋(みつろう)などでしっかり型を取り、最後には当たって痛いところを削るという細かな調整もしていたようです。