医療法人晃仁会 フクロ歯科医院

診療時間9:00-18:00

木曜・日曜・祝日休診

0120-998-418

027-231-5320

「ことば」と「口」の深い関係

おしゃべりが止まらない時、「お口にチャック!」なんて言ったりしますよね。
多くの方は、お話をする際には口を使っています。
でも、ただ「あー」とか「うー」では、相手に言いたいことが伝わりません。
私たちは無意識のうちに、口で発する「音」を、相手にも伝わる「ことば」に変えているのです。
ことばが口から出てくるまで
ふだん、あまり考えることはないかもしれませんが、人がお話をするには、いくつかのステップがあります。
まず、頭の中で伝えたい、言いたい内容に合う単語を選択します(例:私、食べる、リンゴ、いま)。
次に、文法どおりに並べます(私はリンゴをいま食べたい)。
そして、このことばを音声に変換する作業に進みます。
こういった作業を、私たちは頭の中で無意識にやっている、わけです。
ことばを話すためには、音を作り出す口唇・舌や下あごなどの器官に、脳から指令を送ります。
指令を受けると、私たちの身体は肺から息を出し、のどぼとけにある声帯(せいたい)をふるわせて声を作り、最後に舌の形を変えたり、口を動かすことで、思い通りのことば(=音)を作ります。
この音を作る過程を「構音(発音)」と呼びます。

「構音障害」の原因と対策

ことばは理解していて、伝えたいことばも分かっている。
でも、音を作る器官やその動きに問題があって発音がうまくできない状態を「構音障害」と言います。
構音障害の原因はいくつかあります。
一つ目は病気やけがのために、音を作る時に使う器官が欠損したり、形が異常なために適切な音が出せないケース。
二つ目に、思い通りに舌や口を動かせず、発音に支障をきたすケース。これは脳卒中やパーキンソン病など、発音に関わる動きをコントロールする神経の病気が原因で起こることが多いようです。
しかし、上記のような明らかな原因が見つからないというケースもあります。
こうした構音障害の治療は、「言語聴覚士」(げんごちょうかくし)というお仕事の方が担当することがほとんど。
しかし、障害によっては歯医者さんが発音を補う装置を作ったり、手術を行うといったこともあります。
当たり前のようですが、「ことば」と「口」って、深い関係があるんですね。