医療法人晃仁会 フクロ歯科医院

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歯ブラシによるむし歯予防

むし歯の予防法は歯ブラシだと思っていませんか。実は最近の研究では、歯ブラシだけではむし歯の予防にあまり影響力を持たないことがわかってきました。細菌の数を減らす予防法として、歯ブラシを挙げましたが、歯ブラシを行っても口の中の細菌の数はあまり減ってはきません。その場での数は減少するでしょうが、すぐに戻ってしまいます。では歯ブラシはなんのために行っているのでしょうか

ここで皆様に質問です!

問題Q:ライオンは歯磨きをしないのに、なぜむし歯にならないのでしょうか?
回答A:歯ブラシと歯磨き粉を売っているから(冗談です)。

実は日本は世界で一番歯ブラシと歯磨き粉を売っている国です。なのになぜかむし歯の保有数が発展途上国なみ。しかも明治以前にはほとんどむし歯はなかった(もちろん歯周病はあったと思います)。 また飲料水をフッ素化した沖縄はその時期むし歯が少なかった。

むし歯は、明治以降にもたらされた甘い物(砂糖)を食べる西洋文化がもたらした物であり、歯ブラシだけではあまり効果がなくフッ素は有効という推論が成り立ちます。

つまり一番のむし歯予防はフッ素を使い、甘い物を食べない事(キシリトールなどの代用糖ならOK)です。

歯ブラシをしすぎると、うがいにより唾液を失います。これは全てにおいて良くない、小さなむし歯は唾液中のカルシウム成分の補給により再石灰化したり、脱灰したりを繰り返しています。その唾液がなくなれば、当然むし歯になるリスクが高まります。また口臭も実は唾液を失うことが原因とされています。最近は風邪の予防でもあまりうがいのことを言わなくなりました。手を洗うことの方が重要なようです。すなわちできるだけうがいの回数を少なくするため、歯磨き粉の量を制限していく必要があるのです。

そのため、歯ブラシはやはり重要なのです。理由の一つには磨かないと歯肉が炎症を起こすからです。歯周病の予防にはブラッシングが最大の武器です。そして、いくらOLさんに昼の歯ブラシはむし歯には効果がないといってもエチケット上は、やはり必要ですよね。また顕微鏡レベルで観察すると、古い歯垢であるバイオフィルムができた下には、微少なむし歯(マイクロカリエスの状態)ができています。この状態だけならブラッシングやPMTCを行うことでフッ素の効果を高めれば元の状態に戻れます。しかし、ブラッシングもPMTCもやらずバイオフィルムの上からフッ素を塗布しても予防効果が半減してしまい、再石灰化が難しいのです。

・・・というわけで、前橋市フクロ歯科医院の歯ブラシ指導は、フッ素の入った歯磨き粉を少量(米粒大:歯磨きは細胞毒性があるものが多く、界面活性剤も問題です)を、夜寝る前(食事後:ここで細菌を減らせば、その後の数を少しでもたたけます)と朝起きたて(細菌の数がめちゃめちゃ増えている時間:細菌は夜唾液があまりない口の中で倍々ゲームで増えていきます)の2本立てとさせていただいています。ただし、うがいをしたらその量よりも多めの水を必ず取るようにと指導しております。更に完璧を期している方には、寝るときにフッ素ペースト(歯磨き粉とは違います)を少量歯ブラシに取り、歯にそれを塗り込んでからうがいをせずに寝ることをお勧めしています(これがフッ素の家庭での使用法としての一番の方法です)。フッ素は歯の界面でフッ化カルシウムの形で存在し、それが酸に抵抗して少しずつ消費されていくと考えられています(フルオロアパタイトはすぐに消えてしまうそうです)。毎日低濃度のフッ素をその部分に送り込む(家庭でのフッ素塗布)事の方が優れています。そしてメンテナンスにはしっかりと歯科医院で衛生士がPMTCなどでケアしていくことが一番大切です。

 

更に読みすすめる:フッ素によるむし歯予防についてはこちら

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